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世の中は何か常なる

野球(阪神・ファイターズ・アストロズ・斎藤隆ほか)、フィギュアスケート、ラグビー(海外)、ホッケー(NHL)、テニス(ATP・WTA)、映画(洋画)、海外ドラマetc.についての備忘録。
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The 82nd Annual Academy Awards
JUGEMテーマ:洋画


現地7日、第82回アカデミー賞授賞式が開催された。
注目の作品賞、ウィナーは、「ハート・ロッカー」!

いやー、やりましたね、キャスリン・ビグロウ。
醒めたフェミニストなわたしは、世界一の民主主義国家をきどってもほかの多くの国で実現済の女性指導者はまだじゃんねーとあめりかのガラスの天井の厚さに幻想は抱いてなかったので、アカデミー賞初の女性監督賞受賞者が近々に出るとは期待せんかったんだが、獲っちゃいましたよ(あ、先走った、監督賞もキャスリン・ビグロウです)。
実は私、監督賞ノミニー映画のうちアバターしか観てないという体たらくなもんで穿った観方しかできないんですけども、キャメロンは映画の新時代を開いた功績大乍ら肝腎の映画の筋立がだめすぎ、タランティーノはそもそもアカデミー監督賞にノミネートして宜いのかしら(これはタラを貶めてる訳ではなく、タラ映画は特殊だから)、ジェイスン・ライトマンはまだ若いし、てことになると、黒人(リー・ダニエルズ)か女性かで、大統領選で黒人を勝たせたから次は女性みたいな。
でも多分、大きかったのは題材か。「プレシャス」はとっても佳い映画らしいけれども貧困層の黒人社会の話、「ハート・ロッカー」はイラク戦争が舞台で主人公は白人男性。
第77回以降の作品賞は「ミリオンダラー・ベイビー」-「クラッシュ」-「ディパーテッド」-「ノーカントリー」-「スラムドッグ$ミリオネア」。こうくると「プレシャス」もありかなと思ったんだけどね。キャスリン・ビグロウは監督賞受賞スピーチで、イラク、アフガニスタン、世界中で軍務に就く兵士に賞を捧げると語りました。
で、アバターが獲らなかったのは、さすがにアカデミーの見識、かしらね。

では、第82回アカデミー賞ウィナーとノミニーを記録しておきます(以下、公式サイト掲載順に、ウィナーの下はノミニー)。
作品賞=「ハート・ロッカー」
 「アバター」
 「しあわせの隠れ場所」
 「第9地区」
 「17歳の肖像」
 「イングロリアス・バスターズ」
 「プレシャス」
 ‘A Serious Man’
 「カールじいさんの空飛ぶ家」
 「マイレージ、マイライフ」
今回から作品賞は10作品がノミネートされるようになりました。年によっては確かに5本だと佳作が漏れちゃうし、今回のノミニーはまずまずだけど、今後ずっとアカデミー作品賞に値する映画が10本もあるのかなぁ。変に票が割れて納得いかない結果になっちゃたりする可能性もあるんでは?(今回がそうとは言わないが)

主演男優賞=ジェフ・ブリッジス(‘Crazy Heart’)
 ジョージ・クルーニー(「マイレージ、マイライフ」)
 コリン・ファース(「シングルマン」)
 モーガン・フリーマン(「インビクタス/負けざる者たち」)
 ジェレミィ・レナー(「ハート・ロッカー」)
ジェフ・ブリッジス、五度めの正直で初オスカー。おめでとう! さて‘Crazy Heart’の日本公開や如何に。

助演男優賞=クリストフ・ヴァルツ(「イングロリアス・バスターズ」)
 マット・デイモン(「インビクタス/負けざる者たち」)
 ウディ・ハレルソン(‘The Messenger’)
 クリストファー・プラマー(‘The Last Station’)
 スタンリー・トゥッチ(「ラブリーボーン」)
ジェフ・ブリッジスに並び賞獲りまくりのクリストフ・ヴァルツ。ゴールデングローブ受賞スピーチで「わたしの小さな世界がタランティーノ監督によって大きく変った」てなことを言ってました。好演だったのだろうなぁ。むちゃくちゃ忙しくて「イングロリアス・バスターズ」観にいけなかったのが悔まれます〜。
ところで今年の助演男優賞はゴールデングローブドラマ部門とアカデミーが同じメンツだったな。

主演女優賞=サンドラ・ブロック(「しあわせの隠れ場所」)
 ヘレン・ミレン(‘The Last Station’)
 ケァリー・マリガン(「17歳の肖像」)
 ガボリー・シディビー(「プレシャス」)
 メリル・ストリープ(「ジュリー&ジュリア」)
サンドラ・ブロック、ラジー&アカデミー女優賞同時受賞おめでとう〜。

助演女優賞=モニーク(「プレシャス」)
 ペネロペ・クルース(「NINE」)
 ヴェラ・ファーミーガ(「マイレージ、マイライフ」)
 マギー・ジレンホール(‘Crazy Heart’)
 アナ・ケンドリック(「マイレージ、マイライフ」)
モニークも各賞を攫ってますね。ゴールデングローブ受賞スピーチは感動的でした。そうなのよ、苦境にある人をempowerして自力で尊厳ある生活ができるよう手助けすることが重要で、政治の第一の役目はそれなのよ。ベンツで送迎えされる子供に月何万も遣る必要ないから限られた税金はほんとうに必要な人の為に支出するよーに。

長篇アニメーション映画賞=「カールじいさんの空飛ぶ家」
 「コララインとボタンの魔女」
 ‘Fantastic Mr.Fox’
 「プリンセスと魔法のキス」
 「ブレンダンとケルズの秘密」
「ウォーリー」のレビューをしようと思いつつ1年経ってしまった。「カールじいさんの空飛ぶ家」と併せて今年中にレビュー……したいっす。

美術賞=リック・カーター/ロバート・ストームバーグ(美術)、キム・シンクレア(セット)(「アバター」)
 デイヴ・ウォーレン/アナスタシア・マサーロ(美術)、キャロライン・スミス(セット)(「Dr.パルナサスの鏡」)
 ジョン・ミュア(美術)、ゴードン・シム(セット)(「NINE」)
 サラ・グリーンウッド(美術)、ケイティー・スペンサー(セット)(「シャーロック・ホームズ」)
 パトリス・ヴェルメット(美術)、マギー・グレイ(セット)(「ヴィクトリア女王 世紀の愛」)

撮影賞=マウロ・フィオーレ(「アバター」)
 ブルーノ・ドゥルボネル(「ハリー・ポッターと謎のプリンス」)
 バリィ・アックロイド(「ハート・ロッカー」)
 ロバート・リチャードスン(「イングロリアス・バスターズ」)
 クリスティアン・ベルガー「白いリボン」

衣裳デザイン賞=サンディ・パゥェル(「ヴィクトリア女王 世紀の愛」)
 ジャネット・パタースン(‘Bright Star’)
 カトリーヌ・ルテリエ(「ココ・アヴァン・シャネル」)
 モニク・プリュドム(「Dr.パルナサスの鏡」)
 コリーン・アトウッド(「NINE」)
‘Bright Star’はジョン・キーツの話みたいですね。ベン・ウィショー主演なのかな? ちょっと惹かれますが、日本公開が決定なのか未定なのかよく判らん。公式サイト、繋がらないんだもん。

監督賞=キャスリン・ビグロウ(「ハート・ロッカー」)
 ジェイムズ・キャメロン(「アバター」)
 クゥェンテイン・タランティーノ(「イングロリアス・バスターズ」)
 リー・ダニエルズ(「プレシャス」)
 ジェイスン・ライトマン(「マイレージ、マイライフ」)

長篇ドキュメンタリー映画賞=「ザ・コーヴ」
 「ビルマVJ 消された革命」
 ‘Food,Inc.’
 ‘The Most Dangerous Man in America:Daniel Ellsberg And the Pentagon Papers’
 ‘Which Way Home’
太地町漁協の憂慮が現実に。太地町の海豚漁を地元の許可を得ず撮影し描写にも事実誤認があると地元が猛反発し、権威あるアカデミー賞を獲ったら世界的な影響力は大変なものと心配していたそうですが、受賞してしまいました。シーシェパードは南極海の調査捕鯨の次は地中海の黒鮪漁を妨碍するらしいし、外務省も、感情的にして暴力的で資金力が豊富で広報に長けた動物愛護団体とそれに影響される国際輿論にきちんと対処してほしいものです。
付記。9日のBS1「おはよう世界」でなにかと米国特派員経験をひけらかす高橋(弘)キャスターが「ケーブ」と連呼してましたが「コウヴ」です。caveは洞穴、入江はcove。高橋さん、6時台に自分で「日本語で入江」って言ってたのにね。

短篇ドキュメンタリー映画賞=‘Music by Prudence’
 ‘China's Unnatural Disaster:The Tears of Sichuan Province’
 ‘The Last Campaign of Governor Booth Gardner’
 ‘The Last Truck:Closing of a GM Plant’
 「ベルリンの野うさぎ」
BS1で観ておもしろかった「ベルリンの野うさぎ」はノミニー止り。ベルリンの壁のあいだであんなことが起きてたなんて識らなかった。
‘The Last Truck:Closing of a GM Plant’は或GM工場閉鎖の物語らしい。出演した元工員達が明日は盛装してアカデミー授賞式に臨むんです、てニュースを昨日CNNだかどっかで映ってて、彼等は未だ求職中です、てのに種々考えさせられました。わたしも非正規労働者だしさ。

編集賞=ボブ・ムロースキ/クリス・イニス(「ハート・ロッカー」)
 スティーヴン・リフキン/ジョン・ルフーア/ジェイムズ・キャメロン(「アバター」)
 ジュリアン・クラーク(「第9地区」)
 サリィ・メンケ(「イングロリアス・バスターズ」)
 ジョー・クロッツ(「プレシャス」)

外国語映画賞=「瞳の奥の秘密」
 ‘Ajami’
 「悲しみのミルク」
 ‘A Prophet(Un Prophete)’
 「白いリボン」

メイクアップ賞=バーニー・バーマン/ミンディ・ホール/ジョエル・ハーロウ(「スター・トレック」)
 アルド・シニョレッティ/ヴィットリオ・ソダーノ(「イル・ディーヴォ」)
 ジョン・ヘンリィ・ゴードン/ジェニィ・シャイアコア(「ヴィクトリア女王 世紀の愛」)
STで気付いたんだが、T4、どの賞にもひっかかりもしなかったのな(笑)。

作曲賞=マイケル・ジアッキーノ(「カールじいさんの空飛ぶ家」)
 ジェイムズ・ホーナー(「アバター」)
 アレクサンドル・ドゥスプラ(‘Fantastic Mr.Fox’)
 マルコ・ベルトラーミ/バック・サンダーズ(「ハート・ロッカー」)
 ハンス・ジマー(「シャーロック・ホームズ」)

歌曲賞=‘The Weary Kind(Theme from Crazy Heart)’作詞作曲ライアン・ビンガム/T.ボーン・バーネット(‘Crazy Heart’)
 ‘Almost There’作詞作曲ランディ・ニューマン(「プリンセスと魔法のキス」)
 ‘Down in New Orleans’作詞作曲ランディ・ニューマン(「プリンセスと魔法のキス」)
 ‘Loin de Paname’作詞フランク・トーマス/作曲ラインハルト・ヴァグナー(「幸せはシャンソニア劇場から」)
 ‘Take It All’作詞作曲モーリィ・イェストン(「NINE」)

短編アニメーション映画賞=‘Logorama’
 ‘French Roast’
 ‘Granny O'Grimm's Sleeping Beauty’
 ‘The Lady And the Reaper(La Dama Y la Muerte)’
 「ウォレスとグルミット ベーカリー街の悪夢」

実写短編映画賞=‘The New Tenants’
 ‘The Door’
 ‘Insteaf of Abracadabra’
 ‘Kavi’
 ‘Miracle Fish’

音響編集賞=ポール.N.J.オットソン(「ハート・ロッカー」)
 クリストファー・ボーイズ/グゥェンドリン・イェイツ・ウィットル(「アバター」)
 ウィリー・ステイトマン(「イングロリアス・バスターズ」)
 マーク・ストッキンジャー/アラン・ランキン(「スター・トレック」)
 マイケル・シルヴァーズ/トム・マイヤーズ(「カールじいさんの空飛ぶ家」)

録音賞=ポール.N.J.オットソン/レイ・ベケット(「ハート・ロッカー」)
 クリストファー・ボーイズ/ゲイリィ・サマーズ/アンディ・ネルスン/トニィ・ジョンスン(「アバター」)
 マイケル・ミンクラー/トニィ・ランバーティ/マーク・ウラーノ(「イングロリアス・バスターズ」)
 アナ・ベルマー/アンディ・ネルスン/ピーター.J.デヴリン(「スター・トレック」)
 グレッグ.P.ラッセル/ゲイリィ・サマーズ/ジェフリー・パタースン(「トランスフォーマー:リベンジ」)
トランスフォーマーでさえノミネートされてるのに、T4!

視覚効果賞=ジョー・レッテリ/スティーヴン・ローゼンバウム/リチャード・ベインハム/アンドルー.R.ジョーンズ(「アバター」)
 ダン・カウフマン/ピーター・マイザーズ/ロバート・ヘイブロス/マット・エイトキン(「第9地区」)
 ロジャー・ガイエット/ラッセル・アール/ポール・カヴァナー/バート・ダルトン(「スター・トレック」)
アバターが視覚効果と美術と撮影獲ったのは妥当。脚本はだめだけど映像はさすがキャメロン組でした。

脚色賞=ジェフリー・フレッチャー(「プレシャス」)
 ニール・ブロンカンプ/テリ・タッチェル(「第9地区」)
 ニック・ホーンビィ(「17歳の肖像」)
 ジェシー・アームストロング/サイモン・ブラックゥェル/アルマンド・ラヌッチ/トニィ・ロシュ(‘In the Loop’)
 ジェイスン・ライトマン/シェルドン・ターナー(「マイレージ、マイライフ」)

脚本賞=マーク・ボール(「ハート・ロッカー」)
 クゥェンテイン・タランティーノ(「イングロリアス・バスターズ」)
 アレッサンドロ・カモン/オーレン・モヴァーマン‘The Messenger’
 ジョエル・コーエン/イーサン・コーエン(‘A Serious Man’)
 ボブ・ピータースン/ピート・ドクター(脚本)、ピート・ドクター/ボブ・ピータースン/トム・マッカーシィ(原案)(「カールじいさんの空飛ぶ家」)

取敢ずハート・ロッカーの六冠に吃驚。授賞式直前にプロデューサーの一人が知人の選考委員に「アバターじゃなくハートロッカーに入れてよ」とお願いしたのがばれた騒動も受賞辞退迄は求められなかったよう(件のプロデューサーは授賞式への出席を禁じられた)。
正直、キャスリン・ビグロウを応援してたのはアバターがアカデミー作品賞獲ったらあんまりだってのとフェミニストだからで、これ迄キャスリン・ビグロウの映画で感動したことないしねぇ。ハート・ロッカー、ちょっと観てみようかという気に今の処なってます(明日はどうか判らんが)。
番組としてはアバターが作品賞獲ってほしかったに違いない「クローズアップ現代」(キャメロン特集。予想よりおもしろかった。まさか国営放送<しかも総合>にロジャー・コーマンが出るとは!)の冒頭で、国谷さんが米国に於けるイラク戦争の重要性に言及してたのが興味深し。

受賞結果をチェックしていて、歌は勿論衣裳やセットも堪能できそうな「NINE」と筋立も映像も佳さそうな「第9地区」が愈々楽しみになりました。無冠ではあっても。
| 映画 | 23:51 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |









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